A‐5〈 ザイルに溶着方法を選んだ理由 〉
ザイルを使用したカラー・リードを制作してから15年以上になります。
最初は溶着して制作した時点ではどの程度の強度に耐えられるのかどれくらいもつものなのか見当もつきませんでした。
愛犬家の使用方法や使用状態にもよるとは思いますが、例えば大型犬を飼っている方では長い人で5年以上も使用している人がいました。
状態をみるとナスカンが摩耗して軸から抜け落ちていました。ザイルは汚れや色あせ、多少擦り切れているところはありますが、致命的な壊れはなかったのです。
その結果溶着方法は正解だと自信を持ち、いつかそれに没頭できる時がきたら研究と改良を重ね、最高のカラーとリードを作ることを計画していました。
ザイル本体の用途は主に登山やクライミング、人命救助用ロープ、キャンプ時のテントロープなど屋外で使用することを目的としているようです。
ザイルを使用する場合、ロープワークが一般的で、それを日常の生活用具として使用することは問題が多くあると考えました。
ことに、犬用のカラーやリードを製作する場合、見た目が良くスマートに金具の接続部分や持ち手部を仕上げることと、とくに強固に接続するにはどのようにしたらよいか疑問に思い、悩んだ結果最終的には溶着方法を選びました。
製作する道具や方法、構造と力の作用、タイプ、デザインなどの発案と創作をすることにしました。
ザイルでカラーやリードを作る場合、ザイルを理解することが一番だと感じました。 ザイルは一般のロープと違いロープ自体一体化していない物と感じ、色々な角度から考えた結果、自分としては溶着法が最適と考え、ザイルだからできる方法を考えました。 溶着方法は、はがす方向に力が加わらない作用を使い、強固に止まり、接続箇所が一つのデザインになるように仕上げることにより、カラーやリード全体を多機能に使うことができるようにすること、またデザインが滑り止めになって実用性があり、アート感覚を取り入れたファッション性豊かな、愛犬家のこだわりで使えるカラーとリードを作ることを考えています。